固溶体合金ナノ粒子
固溶体銀銅合金ナノ粒子
ULREAを用いることにより、固溶体AgCu合金ナノ粒子が得られます。
ULREAではAg、Cu各々の還元反応を原子レベルで制御可能であり、AgとCuとが原子の尺度で均一な混合状態を実現できるためであると考えられます。以下に図示する通り、一つの粒子においてAgとCuが偏析している様子は確認されず、またAgとCuの比率は仕込み比率と一致しています。さらに、AgとCuの原子半径の差により結晶格子に歪みが生じた結果、干渉縞にうねりが観察されていることから、AgCu合金は固溶体を形成しているといえます。
このようにULREAによって得られた固溶体AgCu合金ナノ粒子は、均一な固溶体であるため、Cuの持つ易酸化性やAgのマイグレーションを効果的に抑制することが可能となり、導電性素材、接合素材、電極材料、接点材料、触媒、抗菌材料、宝飾材料など、あらゆる分野への適用が期待されます。
また、この技術はAgとCuに限らず、他の金属元素からなる合金ナノ粒子にも適用することが出来ます。従来不可能とされていた構造のナノ粒子を調製し、新たな機能性材料の開発が期待できます。
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